Community Drive プロジェクト

事例概要

 

パートナー 一般社団法人SMARTふくしラボ、株式会社日建設計ほか多数
お問い合わせ内容 地方都市が抱える「移動の課題」は、単なる交通手段の不足にとどまらず、福祉、教育、物流などあらゆる分野に横断的に絡み合う複雑な社会課題です。そのため、特定の事業者や行政が単独で解決することは難しく、市民・企業・行政の三位一体でのアプローチが不可欠でした。 しかし、立場も利害も異なる多様なステークホルダーが同じテーブルに着き、実証実験などの具体的なアクションへ向けて歩調を合わせる(共創する)ことは容易ではありません。プロジェクトが自走・持続するための全体プロセスの設計や、対立構造を生まない対話の場の運営、そして複雑な課題の全体像を関係者全員で共有するための「可視化」の支援を求められました。
プロジェクト概要

複雑に絡み合う地域の「移動課題」に対し、市民・企業・行政の多様なステークホルダーが共創するための土台づくりを支援。サービス開発から進めるのではなく、「人づくり」と「合意形成のプロセス」を重視する「Community Drive プロジェクト」において、図解総研はプロジェクトの全体設計から事務局としての推進、ワークショップの企画・運営、そして対話の共通言語となる「移動課題マップ」の開発まで、上流から一気通貫で伴走しています。

実施期間

2024年7月〜


本プロジェクトについて


「地域の移動はみんなでつくる」というコンセプトのもと、サービス開発の前に、まずは地域を動かす主体的な人材(コミュニティ・ドライバー)を育成する「Community Drive プロジェクト(CDPJ)」。 図解総研は、福祉のDXを推進する一般社団法人SMARTふくしラボ(所在地:富山県黒部市)と建築・土木の設計監理、都市デザインを行う組織設計事務所・株式会社日建設計(所在地:東京都千代田区)というパートナーと共に参画。「課題の可視化」というアウトプットの制作にとどまらず、プロジェクト全体設計から、事務局としての定例会のアジェンダ設定・タスク管理・関係者間の情報共有といった推進実務、対話の場(ワークショップ)の企画・ファシリテーション等を担い、共創のプロセス全体を支援しました。

 

本プロジェクトは、2024年度及び2025年度の国土交通省モビリティ人材育成モデル事業(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/kyousou/)に採択されています。

詳しくは以下のWebサイトをご覧ください。
https://cdpj.jp/

 

1. プロジェクトの全体設計と事務局としての推進

立ち上げ期から事務局機能に深く入り込み、プロジェクトの目的やロードマップ、プロジェクトに関わる各主体の役割分担や関係性を構造化して整理しました。全体のプロセスを図解等を用いて明瞭にすることで、関わるメンバー全員が「今、自分たちはどのフェーズにいて、何を目指しているのか」を見失わずに進める羅針盤の役割を果たし、共創プロジェクトならではの複雑な利害関係や均衡の調整を行いました。

 

2. 多様なセクターが交わるワークショップの企画・ファシリテーション

富山県黒部市や広島県福山市などで複数回にわたり開催されたワークショップでは、企画立案から当日の全体ファシリテーションまでを担いました。異なる立場(住民・行政・企業)の参加者から飛び交う多様な意見や感情的な声を、整理・構造化。「あっちの課題とこっちの課題は繋がっていたのか」という気づきを促し、「行政vs住民」といった対立構造ではなく、相互理解と合意形成に向けた対話の場をデザインしました。

 

3. 対話の共通言語となる「移動課題マップ」等の開発

ワークショップやオンライン上のアンケート(LiqlidやホンネPOST)を通じて集まった数百件以上もの声をAIも活用しながら分析。それらの表面的な課題の裏にある真の課題を紐解き、因果関係やお互いに課題を深め合ってしまう負の循環(ループ)を矢印で結び「移動課題マップ」として一枚の図に可視化しました。

 

この課題マップがあることで、それぞれの立場の課題が実はつながっていることを共通認識として捉え、立場を越えて連帯しなければ課題解決が推進されないという共通認識を形成することができました。次のステップとして、この課題の共通認識をもとに住民同士でどの課題に対してアクションを行うかの計画を立てて実行するためにも活用されました。

 

 

プロジェクトの成果とこれから

入念なプロセス設計と対話の場の運営、そして可視化された課題マップにより、関わる方々にとってプロジェクトを自分事として捉えやすい状況をつくってきました。。 マップを見た地域住民の中から「自分たちにもできることがある」と気づき、主体的に動く人材(コミュニティ・ドライバー)が次々と誕生。黒部市では、住民自らが企画・実行する「乗らず嫌い脱出大作戦」や「助け合い交通」といったマイクロプロジェクト(小さな実証実験)が実際に始動しています。

 

図解による課題の可視化と多様な主体が関わるプロセスのデザインを通じて「社会参加への新しい入り口」をつくる。本プロジェクトはその一つの実践の形です。この仕組みを持続可能な形に整え、全国への横展開を見据えた体制づくりを行い、さらなる社会実装を進めていきます。

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